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西鶴一代女のあのレビュー・感想・評価

西鶴一代女(1952年製作の映画)
3.7
夜鷹はいずこから...という話。

うーんやっぱり田中絹代を10代に見せるのは無理あるて...お顎がお弛みであらせられた...。あとどうしても三船敏郎がどうも堅苦しく、しかも軽く感じてしまうたちなので、羅漢の顔に三船敏郎が出てきた時は若干笑いそうになってしまいました。しかしその後の田中絹代を舐め回すようなカメラワークと、田中絹代の過去の幻影に狂った顔は素晴らしかったです。

これまた屋敷やら道路やらを縦横無尽に使って、まるでお春が男達にパス回しされているようで、面白かったのですが、もう少し悲劇は静謐に撮って欲しい派なので、やっぱり溝口より成瀬かな...という感じでした。

ただ、噂に聞いた通り五百羅漢のシーンは素晴らしかったので、やっぱり雨月物語のようなパンチの効いた幻想譚よりにして欲しかったと思ってしまいました。
あ