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深夜の告白のiceblueのレビュー・感想・評価

深夜の告白(1944年製作の映画)
4.2
いわくありげな語り手が、深夜ひとけのない会社で同僚宛てに罪の告白をする…。
 
まるで小説を読んでいるような錯覚。
マッチの灯りにタバコの煙。スイカズラの甘い香り。ドレスの裾から覗くアンクレット。松葉杖の男。そしてクラクションが3回…。
台詞も小道具もサラッと洒落ている。
部屋を出る時、紙を挟んだりするのって昔の映画によくあるけどあれ好きなんです。「よし、誰も来てないな」とかね。
 
バーバラの落ち着きはらった態度とクールな美貌が役に合う。主人公の部屋を訪ねてドアに隠れるシーンや、ハンドルを握ったままで見せるあの表情。巻き戻して3回見ちゃうくらい好き。
  
彼女に注目してしまう映画ながら、今回はE・G・ロビンソンがかなり印象深い。(いえいえ、どの映画でも印象的)
保険調査員にしておくには勿体ない切れ味。この役が効いてるのでストーリーに味がある。
ラスト主人公とのやりとりが秀逸。それまでの二人の間柄があってこそ。
犯罪の顛末よりも、粋な台詞や演出がさすがのワイルダー作品。
邦題のセンスも素敵。
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