五社英雄監督、名取裕子主演、かたせ梨乃、西川峰子共演。
爆発的な情念の殴り合いだ。
これは凄まじい。
それぞれの娼婦が抱える人生は、凄惨。
これを昭和の女優がまさしく憑依させて演じる。
もしかしたら、令和の今では女優がやろうと腹を括っても、制作側が日和るかも知れない。
特に、西川峰子が、真っ赤な布団の中で、狂乱の断末魔の叫びを上げるシーンは白眉。
このシーンに限らず、舞台設定上、絡みや脱ぎは多い。
これが作品の性質にインパクトを与えていることは間違いないが、技術の頑張りも素晴らしい。
花魁の衣装、当時の花街を再現したセットは完全に没入することができる視覚効果を与えている。
演者や技術者が見事なスクラムを組んで、結実させた作品。
見事。