ビョーキノオタク

告発のビョーキノオタクのレビュー・感想・評価

告発(1995年製作の映画)
3.0
「十二人の怒れる男」
「情婦」
「それでも僕はやってない」

法廷モノにハズレなしの法則再び。


アメリカのアルカトラズ刑務所が1963年に閉鎖するまでの経緯を描いた作品。
両親を亡くし、働き口も見つからないため5ドルを盗んだヘンリーはアルカトラズ収容所へ送られてしまい、そこで脱走計画を企てた仲間の1人マッケインが裏切り看守に密告し、ヘンリーは地下牢送りにされてしまう。
日の光がまったく入らない地下牢で1000日以上も監禁され、外に出れたのは1000日のうちたった30分だけという非人道的な管理体制が弁護士ジェームズによって明らかにされ、アルカトラズは閉鎖された。

後半の法廷シーンで弁護士ジェームズがアルカトラズの管理人たちに対して語気を強め捲し立てるような会話が面白い。

たとえ裁判で勝ったとしても、刑期が少なくなるだけで、自分のことを疎ましく思っているアルカトラズの看守たちに再び地下牢に閉じ込められるくらいなら裁判で勝つ意味がない。死んだほうがマシだと言うヘンリーの八方塞がりな状況を思うとゾッとする。