このレビューはネタバレを含みます
ケヴィンベーコン
演技やばすぎる
声色、話し方、仕草、歩き方、佇まい
独房の中、そこにいく途中、弁護士との最初の会話、中盤の会話、終盤の会話
全部の過程を明確に状況を把握して、理解して、それを演技に落とし込んで、演技する凄さ
独房に3年入れられてた人にしか見えなかった
君と僕は同じことをしたのに僕だけなんでこんな思いをしなければいけないのか理解できないという時の涙
女記者に扮してそういう仕事をしてる人に行為をされている最中の涙
同じ涙だけど、全く違う涙の演技だった
小さい声で話しているかと思えば、一気に感情を表に出すエネルギーも高すぎる
頭を掻く、足を引き摺る、左肩を下げる、移動は四足歩行でとか、それぞれのカットでの癖とか手段とかが、演技の中にあって、観ているこっちは演技ということを忘れるというか、もうその人過ぎて凄かった
カメラワークも最初の弁護人と話して、周りを一周しながら会話が進んでいくところワンカットで撮っているのに、檻の外からのカットになったり、中からのカットになったり、いつの間にカメラすり抜けたんだろうとなるくらい自然な俯瞰的なカットが多くて、撮影技術も30年前くらいと考えると凄いなと思った
美術メイクも
実話だからこそ入り込めたのもあった
ヘンリーヤング事件調べようと思う
今回の登場人物、隠蔽する人、忖度する人皆こうすれば改善されるかもと分かっているけど、保身で自分を咎められたくない、そこに足を踏み入れるのが面倒とかで無しにして淡々と作業をこなす
これは現代も全く同じだし、本気で変えようとか、行動しようとかそう言った人が何か変えたり勝ち取れたりするんだなと改めて思う
自分に置き換えたら、ここまで自分は立ち向かえるんかとか、妥協せずにやり続けられるのかとか、いろんな感情が芽生えた
皆んな何をすれば良くなるのか、悪くなるのか、現状維持なのか分かってる
分かってるけど、色んな壁を乗り越えるのが辛かったり、しんどかったり、面倒だからやらない
今回勝利を勝ち取った2人は、そこに目を背けずに行動したからこそ反応があった
そこもこの映画を通して、自分に生活にも落とし込めることだなと思った
凄くいい映画だった