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FAKEのfmのネタバレレビュー・内容・結末

FAKE(2016年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「ベランダの窓を開けたら電車がゴオオオオ」のオープニングで、松本人志のビジュアルバムに収録されたコント「システムキッチン」を連想。
なもんだから、これもしかして白石晃士や長江俊和みたいなフェイクドキュメンタリーなんじゃないかと疑って観ていた。

・妻はどこまで知ってるの?
・互いに「達也さん」「守さん」と呼び合う距離感(妻が同性だから守さん呼びはわかるけど、森達也は森さん呼びでいいじゃん)
・頬鼓が上手い。遠藤のほほほいみたい
・無調整豆乳を一リットル飲みほしてからハンバーグを食べようとしたが「手首が痛い」といって食べづらそうにする(いや、腹いっぱいなんじゃないの?)
・テレビに貼ってある「世界の亀山モデル」のシールを剝がしていない
・新垣氏の出演したテレビや雑誌をチェックしている
・来訪したフジテレビのスタッフがチャラい
・家、家具、食器が綺麗すぎて生活感がない。シミひとつない
・ショートケーキ好きすぎ。客用ケーキの種類が統一されていない
・施設の難聴男性はipodで音楽を聴いているが、佐村河内は音楽を聴いている描写がない
・外国人記者が火の玉ストレート質問連発。それを正確に訳す妻(そこは訳さんでいい!)
・家にキーボードがない理由が「部屋狭いから」
・森監督からの闘魂注入(曲作れ!頭からメロディがあふれて出口をさまよっているはずだ!)
・最後の曲がプリセット音源みたい

以上。
目に付く場面が山のようにあり、自分は一体何を観ているのかと謎の緊張感に絶えず襲われた。
しかし佐村河内氏の難聴はおそらく本当だと思うし(程度はともあれ)、実際に苦悩はまああるだろうし、妻の献身的な態度は本物。
こうしたドキュメンタリーを気前よく撮影させて上映許可してるわけだから、懐の深さも相当なもの。
だいぶ整合性がないにもかかわらず、どうにかこうにか辻褄を合わせてくるガッツも評価したい。
つまり彼のカリスマ性は「本物」ということになるし、妻の愛も「本物」ということで、いやあ一体何が「FAKE」なのでしょうね…🤔
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