映画の不思議なところ、
いつのまにか主人公を
応援してしまうところ。
それが今回は
ドキュメンタリー映画なので、
はじめは「佐村河内氏」だったのが
終わると「佐村河内さん」になって
しまう。
その一方で、
「新垣さん」が「新垣氏」になる。
新垣氏が華やか(あるいは滑稽)に出演する
テレビ画面を眺める佐村河内さん
その眼差しを容赦なくアップするシーンが
何度も繰り返される。
メディアで踊り続ける新垣氏も
この映画の取材は拒否された、
と劇中でテロップが出る。
その拒否でもって"新垣氏が黒"
と単純に図式化してると、
ラストでひっくり返される。
僕自身がいかにも
テレビ的な「善か悪か」
という二元論的な考え方に
すっかり毒されていたようです(´・_・`)
映画みて思ったことは、
佐村河内さんの
"身から出た錆"という側面は
もちろんあるはずだけど、
それが実際に彼が受けたダメージとまったく釣り合いがとれてないのがおかしい!
…まとめようと思うと、
自分じゃ当たり前のことしか言えないのがちょっともどかしい。。
「僕は佐村河内さんの怒りじゃなくて悲しみを撮りたいんです」
開始早々、
劇中の森監督の言葉にとても惹かれる。
きっと魅力的な言葉ほど、難しい言葉を用いない。
監督の著書も読みたいし、『A』『A2』も見たくなった!
ちなみに本作は、
ネコ映画で豆乳映画でケーキ映画でもありましたね(笑)