けんたろう

チャップリンの給料日のけんたろうのレビュー・感想・評価

チャップリンの給料日(1922年製作の映画)
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休息なき労働者の、根こそぎ日銭を回収せらるゝ哀れ極まりなきおはなし。


いやあ面白い。

奇跡的なるタイミングの聯続に因つて生まるゝ様々なる滑稽劇に、何度も笑うてしまふ。高速逆再生に依るテンポの良さも、間抜けな者たちに依る取り違へのユウモアも、主人公の権力に媚びへつらふ弱々しさも、もう総べてが最高である。終始楽しい。

時間も空間も計算しつくした、完璧なるコメデイ。意慾的なる表現も見え、非常に面白き一作であつた。