健一

バルカン超特急の健一のレビュー・感想・評価

バルカン超特急(1938年製作の映画)
1.9
水野晴郎さんの「シベリア超特急」はこの作品をリスペクトして付けたタイトルなのでしょうか?
「シベリア〜」見てないので分かりませんが。

サスペンスの名匠アルフレッド・ヒッチコックがアメリカに渡る前のイギリス作品。
ちなみに 恒例のカメオ出演。今回は何処に出てたか分かりませんでした。 くやし〜〜い。

列車の中で一人の老婦人が姿を消した。
アメリカ人の娘アイリスは老婦人の行方を探すが 彼女が居たという形跡すらない。
乗客も彼女の存在を信じない中、ギルバートという青年だけは アイリスを信じ 彼女と一緒に老婦人を探す手伝いを買って出る。

「オリエント急行殺人事件」や ポン・ジュノ監督の海外進出作「スノー・ピアサー」等。豪雪地帯での列車密室劇の原点的作品。
また、「バニー・レークは行方不明」やジョディ・フォスターの「フライトプラン」など『存在を信じているのは私だけ?』系の作品に多大な影響を与えている作品なのでしょう。
あと、列車内で サーカス団の大道具を使ったやり取りは「インディ・ジョーンズ3」のオープニングでも同じようなシーンがあったような?
スピルバーグも愛した作品なのかな?
このように のちの作品に大なり小なりリスペクトされている作品なのだと 観ながら感じていた。

とは言え・・・
まぁ 30年代の作品なので技術的にしょうがない事だとは思いますが ツッコミどころは満載。
かなり ご都合主義的な箇所は随所にみられる。
本作に限らず クラシック映画は その辺を考慮して鑑賞してあげないといけない。

と言いつつも 本作はかなり大甘で見なくては。ちょっと腑に落ちない出来事がいっぱい。
密室劇特有のキャラクター達の個性をもっと深く掘り下げて描いてくれたらもっと面白かったかもしれない。
良いキャラ達は大勢いただけにホントにもったいない。

全体的に緊張感もあまり無く ハラハラせずに終わってしまったという感じ。
ラストも オチ が読めちゃった。😅


😷コロナパンデミック中に鑑賞😷
健一

健一