イホウジン

バルカン超特急のイホウジンのレビュー・感想・評価

バルカン超特急(1938年製作の映画)
4.0
真実を賭けた騙し合いバトル

「複数の登場人物が別々の視点からある一つの事件を目撃し、最後に全て集約される」という、どこか『ストレンジャー・シングス』にも繋がる面白さがある。登場人物一人一人のキャラ付けも分かりやすく、それぞれがそれぞれの思惑で動いていく様に興奮させられる。それでいて終盤にはひとつのカメラに全員がおさまり、一致団結して状況を乗り越えようとするので、観ていてとても痛快である。
ストーリーはいかにも第二次世界大戦直前といった感じの緊張感で、そこら辺の時事ネタも含みつつしっかりとエンタメ性も確保している。一連の事態に至る背景など細かいところが抜けている気もするが、むしろそれによって物語がシリアスになり過ぎない絶妙なバランスを保っているように見えた。
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