木蘭

未来惑星ザルドスの木蘭のレビュー・感想・評価

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)
4.0
 自宅のテレビで鑑賞して、ともすると僕らがキッチュなモノとして楽しんでしまっていた作品が劇場のスクリーンに映し出される事で、初めてその真価を目の当たりにする・・・巨大顔面飛行岩ザルドスが飛来し、その口から大量の武器弾薬を吐き出したのを見上げた時、それを感じた。
 うぉぉぉ、スゲぇ! (°□°;)

 『猿の惑星』にジェームス・ボンドを放り込んで、『ウィッカーマン』で味付けした様な未来ディストピアSF。
 実にイギリスっぽい・・・牧歌的で、皮肉とブラックユーモア、ちょいエロにあふれた映画でした。

 特権階級のヒッピーが作り上げたディストピア化したコミューンに、労働者階級の兵士が紛れ込んで、さぁ大変!という話なんだが・・・ショーン・コネリーってば、秘密組織のアジトに侵入して謎を暴き、美女をモノにし、最後は黒幕を倒す!って、やっている事が007時代と変わらない気がするぞ。

 物語や世界設定、衣装にガジェットに至るまで、いかにもあの時代のSF!ってな味わいで、それが「半世紀先の未来を予見していた!」「現代性がある!」と言われてしまうのは、世の中、50年近く経っても大して変わらないよね・・・残念・・・という話。とほほ。
木蘭

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