公開当初はそれはもうぶっちぎりで前衛的作品だったのでしょう。今観てもアヴァンギャルドには違いないです。
空飛ぶ石の顔と、髭に三つ編み赤い褌で銃をぶっ放すショーン・コネリーのビジュアルの時点で観る人観ない人分かれそうです。私は大変観たくなりました。
かっ飛んだビジュアルが目に飛び込んでくるのでアート系意味不明作品かと思いきや、永遠の命や文明の保存、人の感情や知識についてなどなんだか哲学的。ショーン・コネリーは勿論、役者さんたちの静かな演技が素晴らしいです。
セットや小道具なんかは近年の作品と比べると確かにチープに見えますし、低予算だったのだろうことは明白なのですが、その中で色々工夫したのかなと思いました。全体の設定がしっかり上手にされているので、多少の荒さは気にならないというか味だなといった感じ。
衣装はどうあれショーン・コネリーは脚本の内容でオファーを受けたのかしら。007シリーズ後の作品というのはかなり驚きでした。
