このレビューはネタバレを含みます
「独占記事を書かせてくれ。幸せを求める君の闘争を記事にするんだ。特ダネが欲しい。2人で協定を結ぼう」
大富豪の娘と新聞記者の王道ラブコメディ。父親に結婚に反対されたことに怒ったエリーが家出をし、ニューヨーク行きのバスで新聞記者のピーターと出会う。そして正反対の二人はさまざまなトラブルに巻き込まれながらも惹かれ合っていく…。
今でこそめちゃくちゃよくある設定なんだけど、やっぱり王道は面白い。こういうのスクリューボールコメディっていうんだな。初めて知った。
旅の途中、ドーナツのコーヒー(?)への浸し方を教えるのとか、生ニンジンを食べさせるのとか、庶民の生活を上流階級に教えてる感あって好き。新聞記者のとしてはイマイチな実力で生き方も豪放磊落な感じなのに、奥手でピュアなピーターが好きになる。毛布をジェリコの壁と称して一切手を出さないのまじイケメン。追手にバレて賞金の山分けを持ちかけられた時、マフィアの存在を匂わせて切り抜けたのもナイス機転で面白かった。
最後の結婚式のシーン、途中で花嫁が逃げ出すのとかも王道だけどやっぱ面白いよなぁ。お父さんが良き理解者すぎてなんかいい。
以下、セリフメモ。
(部屋の間に毛布を張って)「こいつはジェリコの壁ってわけさ。ヨシュアが角笛で崩したあの壁より堅固だ」
「あなた新聞記者なの?」
「お察しの通り。キング・ウェストリーに会いたいだろ?俺が手助けしてやる」
「ニンジンを食え!深窓のお嬢様には無理か?」
(ヒッチハイクに成功して)「あなたの親指より私の脚のほうが価値があるわ」
「どうしてまた会うんだ?君を夫に届ければ用事は済む」
「太平洋にいい島がある。そこへ連れていきたい。俺の愛する女を」
「私をその島に連れてって。あなたを愛してるの。もう離れられないの。あなたなしでは生きられない」
「編集長、独占記事を1000ドルで買え。俺が彼女の新しい恋人だ。一文無しでは結婚できん!」
「君は賞金1万ドルが欲しいのではないのかね?」
「誰が賞金なんか!欲しいのは(実際に旅でかかった)39ドル60だけだ。払ってくれたらさっさと帰る」
「娘さんはロクデナシを亭主に選んだが、彼女に必要なのは殴ってくれる男だ。あんたの育て方が悪かったんだ」
「愛してるかと聞いてるんだ!」
「愛してるさ!胸が掻きむしられるほどにな!」
≪婚約解消の手続きはいつ終わる。ジェリコの壁が崩れそうだ。≫
≪壁を倒してよし。≫