りしゃこ

トゥルーマン・ショーのりしゃこのネタバレレビュー・内容・結末

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

2021.04.27
とても素敵なレビューに出会ってしまったので、自分の言葉はもう少し時間をかけて紡ぎ出したいなと思う。

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追記)2023.07.17

トゥルーマンが父親との遭遇をきっかけに生きている世界を疑い始め、世界の綻びが見えていき、最後には番組の目から逃げることに成功し、海の端にある出口を見つけ現実の世界に飛び出していく。
トゥルーマンの世界、トゥルーマン・ショーを見る視聴者たちの世界、それを映画として楽しむ私たちの世界と三重構造になっているから、感情移入すればするほど(トゥルーマン・ショーの製作陣に怒りを感じれば感じるほど)自分に跳ね返ってくるという仕掛けが恐ろしい(褒めてます)。

疑いを持ったトゥルーマンを間近で見る妻が、罪悪感やバレることへの恐怖で壊れていく様子が面白かった(笑)

最後の出口に行きつくシーン、そして笑顔で去るシーンはアイコニックで印象に残る名シーン。


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フォローさせていただいてる方のレビューを読んで2つ思うことがあったので日記のように長々と書いてみる。読まないでください。(じゃあ書くな)

一つ目は自分の人生を生きているか?誰かの人生の傍観者になってはいないか?を自問するいい機会になったこと。(まぁこの映画の主題だよね)
二つ目はSNSなどに囚われて閉塞感を感じている人はトゥルーマンのようにそこから逃げてしまえばいいんだよな、ということ。ここ数年、SNSの誹謗中傷で命を落とす著名人が後を絶たないけれど、特に最近亡くなった方について勝手に近しく思っていたこともあり、この映画を見て改めて考えてしまう。私はその方の素直でオープンな心や言動に元気をもらっていたけれど、それゆえに誹謗中傷も物凄いものがあって、なにをしても、何もしなくてもTwitterの格好のネタになっているのが気がかりになっていた矢先のことだった。
今はもうすべてがタラレバになってしまうことは百も承知だけれど、それでも逃げてほしかったと思ってしまう。SNSで人気を得たからプライベートの切り売りをやめる選択肢がなかったのかもしれない。でも芸能界を引退してもいいし、海外に移住して誰も知らないところで自分らしくいてもいい。何してもいいから自分勝手でいいから1番に自分の命を考えて生きていって欲しかった。会ったこともないし特別ファンだったわけでもないから本当に個人的なエゴでしかないんだけれど、そう思わせてくれる魅力があった人を失った、その事実に対する悲しみがとても大きい。
世界は私たちが頭で想像できるよりずっと広くて大きいと思う。だからいっぱい逃げられる場所があるはず。私も自分に言い聞かせようと思った。ここにいて苦しく感じてしまうなら別の場所に行ってみよう。そうやって生きていこうよって。