でぃーら

トゥルーマン・ショーのでぃーらのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.8
再評価されるべき大傑作。現代だからこそ深く刺さると思う。

自分以外全て「フェイク」であるTV番組の中の世界で生きる主人公が、少しずつ違和感に気づき始め…という作品。映画のテイストはコメディだが、ミステリーやホラーの要素も詰まっている。

リアリティショーが広く認知され、社会問題にもなり、1コンテンツとして定着した現代だからこそ、公開当時よりも現実味を持って受け入れられるストーリー。
※一般人をウォッチするリアリティショーとしての先駆けである「あいのり」は本作公開の翌年、1999年放送開始。

冒頭で設定は明かされるため、私達自信も、映画の中の人(トゥルーマンショーに囓り付く視聴者)と同じ目線・同じ気持ちで画面内の出来事に入り込める。

まずもって主人公が奮闘する人間ドラマとして、しっかり面白い。120%主人公に感情移入して、頑張れ!と応援したくなる。

そこにギュッと詰め込まれたミステリー要素。
・舞台はクローズドサークル
・冒頭に犯人が明かされる倒叙モノ
・しかも犯人は探偵以外の全員
こんなの面白くないわけない!

さらに自分以外がフェイクの世界という、空虚で恐ろしいホラー設定。クローズドサークルからの脱出を試みるサスペンスとしての味わいもあり。

多層的に楽しめ、時代背景とあわせた考察しがいもある映画。今だからこそ激推しの一本。

【評価基準】
5.0 これ以上ない。
4.5 名作。鑑賞後しばらく映画に浸れる。
4.0 良作~秀作。いい映画を観た!
----------------------他人にオススメするライン
3.5 佳作。面白かった。
3.0 それなり。ギリ満足。
2.5 別の映画を観た方が良いかも。
2.0以下 苦痛。上映時間=懲役刑。