超巨大スタジオの中で生まれ、死にゆく主人公の半生を描いた映画。
リアル鬼ばかと言えば分かりやすいか。
見世物となる主人公は人権侵害だと異を唱えたキャストの放送中のふるまいを皮切りに、些細なアクシデントや出来事から自分の住む世界がおかしいことに段々と気づいていく。
主人公、視聴者、キャスト、プロデューサーそれぞれが番組や主人公に抱く気持ちや思い入れは交わらず異なる。
コメディタッチで描かれてはいるが、思い入れが錯綜する世界というのはこんなにも無情なものなんだと思い知らされる。
この映画を観た人が、主人公が見せる最後の表情に何を感じるのかとても興味深い映画だと思う。