これが噂のフレッド・アステア!!ジーン・ケリーと並ぶミュージカルのスターだと聞いていたが、タイプの違いがはっきりしていて面白い。アステアは優雅で軽やか。夜の公園でのダンスシーンは、そんな彼の魅力が最大限発揮された名シーン。『雨に唄えば』と同じくミュージカル映画でバックステージものが好まれるのは、ドラマパートからミュージカルパートへの切り替えがスムーズにできるからだろうか。ミュージカル映画を苦手な理由としてよく挙げられるような理由もなく突然歌い出したりすることはない。
ところで最終的に劇中劇がどんなストーリーになったのかはとても気になる。終盤のノワール/ハードボイルド調のシーンには驚かされたが、ダンスでアクションを表現できるからか、意外と合っていたように思う。