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バンド・ワゴンのNNNのレビュー・感想・評価

バンド・ワゴン(1953年製作の映画)
4.6
中盤、アステアとシド・チャリシ―が喧嘩し、出ていこうとする二人をオスカー・レヴァント(ジョン・カサヴェテスに似てる人)が引き止め、大部屋の中へとグワーッと押し込むシーンがある。あそこからトーンが変わる。"チームがひとつになること" をフォローショットで示唆している感じあり。

夜の公園のダンスシーン、素晴らしいな。馬車を降りて、言葉を交わさずに、踊っている男女のあいだをすり抜けていく。ムーディな溜めか~ら~の~。

ラストのショーが犯罪映画風というのがまた何とも痛快で、わかっているというか、当たり前なんですけども、映画の "側" で終わっている。(ミュージカル映画って、ミュージカル最高!!と言わせるか、映画最高!!と言わせるかで微妙にアレッ……と意味合いが変わってくる怖いジャンルなんですよね)

遠い昔に三つ子のルックス見て、あ~、この "ノリ" は絶対楽しめないだろうなぁと食わず嫌いし続けてきましたが、そんなこと無かったです。あれはあれでヘンテコで面白かった。
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