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バンド・ワゴンの346のレビュー・感想・評価

バンド・ワゴン(1953年製作の映画)
4.8
素敵!観終わったあと拍手しちゃった。これぞエンターテイメント!いや本当に。

バックステージ物ってやっぱり好きだな。あの愛が溢れてる感じ。すべての演者がキラキラ輝いてて、大好きなことを仕事にした人たちだからこそ分かり合える、あの大団円の顔、顔、顔。
夢に向かって真っ直ぐ打ち込んだ人にしか醸し出せないあの空気。もう本当に素敵で、胸が熱くなった。

そして何よりフレッド・アステアは本当に素晴らしかった。やっぱり男は形じゃなく、技術。たまに古い映画を観ると絶世の美女が、わけわからんオッサンと恋に落ちたりしてて、なんだかなって思ったあとに調べてみると有名な俳優だったりするんだけど、フレッド・アステアにはそれがない。だって、絶世の美女だって惚れてしまうのわかるもん!

だって、ひとつのステップで世界を変えてしまうんだよ。まるで羽でもはえてるんじゃないかと疑うぐらい軽やかに舞って、どんな場所だって、きらびやかな舞台にしてしまうあの優雅さに魅了されない女子がいるというなら、そんな美しさが分からない女は、悪い男にたぶらかされてしまえ!笑。

とまぁ。熱くなりすぎてしまったけど、Girl hunt balletのシーンは、いまみてもめちゃくちゃカッコイイ!マイケル・ジャクソンがPVでオマージュしたものわかるし、内容もちょっと難解で色っぽいミステリーになっていて、デビットリンチかよ!もしくは、ポランスキーのチャイナタウンかよ!って、普通に驚いた。全然、古くないというか、もう、越えることのできない美しさがそこにありました。



あと、ミュージカルが苦手って人は、急に歌ったり踊ったりなんてありえないという意識に囚われすぎてる気がする。あれは、心象風景だからいいんです。
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