だい

チャップリンの殺人狂時代のだいのレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
1.8
まあテーマは、わかる。

それを戦後間もないこの時期にやったことの意義も、わかる。


でもその主張なら、
最初の115分まるまるいらなくね?


戦争指導者を矮小化して皮肉る意図はわかる。
あいつらなんて所詮こういうのと同レベルだよって。

ただ、劇中でそのリンクを一切せずに、
結末でいきなり言葉だけぶち込んでくるから、
その前ふり115分もやる必要あった?
ってなるんだよなあ。

そもそもお笑いの部分も全く笑えないし、
シリアスでもないし、
すごく中途半端。


「独裁者」でもそうだったけど、
最後に言葉で長々とテーマを主張しなきゃいけないこと自体が、
映画全体でテーマを表現できてない何よりの証左だし、
だったらそもそもコメディにこだわる必要ないし、

この時期のチャップリンって、
自分がいま主張したいことを最大限に表現できる方法は何か、ではなく、
コメディアンであることにこだわりすぎちゃってたのかなとか。


何度も言うように意義はわかるんですよ。

だからこそ、
それを最も効果的に"映画全体で"表現してほしかったな。
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