伊藤チコ革命的cinema同盟

チャップリンの殺人狂時代の伊藤チコ革命的cinema同盟のレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
4.0
149.
どことなく他人ごとで飄々としている連続殺人鬼。おどけている場面も多いのが逆に怖い。やっぱ演技力というか雰囲気あるね。素直な話筋で複雑ではない。けれども練られている。後半、お約束の運命の出会いを果たすも、チャップリンは完全に社会と世の中を見限っているので、いつもより心に来ない。最後の演説はとってつけたような感じがしないでもないけども、本作のテーマを十分に伝えている。
こういうサスペンスっていいよね。何でもかんでも血をだせばいい、ドン、と大きい音だけしかない作品よりも俳優の演技と脚本で恐怖を演出していく。十分怖かったよ。