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怪獣大戦争のn0701のネタバレレビュー・内容・結末

怪獣大戦争(1965年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

そういうギャグなんだと思って見ないといけない。だからゴジラが海底に眠る様が猫のように丸まっていたり、キングギドラを制圧したゴジラが「シェー」のポーズを取っていても納得するしかない。

なぜならそういうギャグだからだ。

そもそも、「怪獣大戦争」などと大それた銘を打っているが、この映画は怪獣同士の戦争というよりも、地球の植民地化を狙う宇宙人の作戦の一つに怪獣を使ったに過ぎなかった。

だから解せない。宇宙人ことX星人は、地球の水資源を奪うために地球にやってきて、「キングギドラが大変だからゴジラとラドンを貸してくれ」という名目で地球人に近づいてきた。

だがその実、キングギドラとゴジラとラドンを利用して地球を乗っ取るというものであった。
しかも、特殊な能力により宇宙人はゴジラ、ラドン、キングギドラを操り、「ゴジラ・ラドン」対「キングギドラ」の抗争を作り、地球(日本)で暴れさせる。

そうであるなら、なぜ地球からゴジラとラドンを連れ去る必要があったのか疑問だ。普通にキングギドラを地球に連れてくればよかったのではなかろうか。

そして、ラスト、キングギドラとゴジラとラドンは互いに揉みくちゃになって海へ落ち、キングギドラだけが大空へと去っていくという結末だった。

それはすなわち地球に脅威が残り続けるということなのではなかろうか。「めでたしめでたし」の感じで宇宙飛行士に「君たちはX星に飛んでもらう」とか呑気なことを言っていたが、いやいや飛んでいったキングギドラの行き先を追うところが最優先だろと思った。

だが、宇宙人の撃退方法に「不協和音」や電磁波のような音による攻撃を描いたのは少し面白かった。確かに、物理的、あるいは技術的に敵わなくとも、既存の地球の素材(音など)が、地球外生命体に効く余地はあるよなぁと思った。単に宇宙戦争の細菌により宇宙人が勝手に死んでいったことを彷彿とさせただけだが。
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