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大怪獣決闘 ガメラ対バルゴンのLEOのレビュー・感想・評価

3.1
ニューギニアの伝説の怪獣バルゴンが赤外線の照射によって蘇り、冷凍液放射と殺人虹光線を使って西日本で暴れだすが、現地の言い伝えでバルゴンの弱点が水であることを知り、琵琶湖に入水させて倒す作戦を実行する。
しかし赤外線の急速照射によって突然変異体として生まれたバルゴンをおびき寄せる手段が効かず、最終的にガメラが引きずり込んで倒す話。

前作の興行成功に味を占めた大映が、約半年という短いスパンで作り上げたシリーズ2作目。
まずきっかけが汚い大人の欲だわ、宝石を独り占めにするために平気で人を殺すわと、“子供向けの怪獣映画”というイメージから大きくかけ離れた内容になっていることにビックリ。

ジュラシックシリーズでもそうだが、こういうモンスターパニック映画の定番として怪獣より醜悪な悪人がよくいるものだが、本作にはそういう部分がしっかりと盛り込まれ、しかもバルゴンが復活する理由もちゃんとしていて「昔の日本の怪獣映画も捨てたもんじゃないな」と思ったが、いかんせんエピソードが長い!
ガメラなんか冒頭に一瞬出てくるものの、ず~~~っと出てこない。
しかも出てきたと思ったら、バルゴンの能力に一方的に敗れちゃって実質活躍するのはラスト10分のみ。
そして子供が一切出てこない。
これはどう評価するべきか?

しかしガメラシリーズは、ゴジラシリーズに比べて敵の怪獣の造形が弱いというか特殊というか。
バルゴンも全然強そうじゃなくて、頭部から上半身にかけては良いものの後ろ足付近になると完全に人間が四つん這いで入ってる事を隠す気配もない。
だいたい舌がヒュッと伸びてその先から冷凍放射液を出すって何?
も~個性的過ぎるwww
ガメラとの対戦シーンもフワフワしてて重力が無いのかーい!と突っ込みたくなるし、結末もアッサリでガメラも勝手にどっか飛んでっちゃう。
あとどの怪獣も、どこを見てるのか分からない目をしてるのもいただけないなぁ。

その後の怪獣映画が、どんどん“子供だまし”になって斜陽の一途をたどるのを暗示しているようだ。
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