イチロヲ

大怪獣決闘 ガメラ対バルゴンのイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
ニューギニア奥地に封印されていた怪獣バルゴンの再起を受けて、大怪獣ガメラが再度日本へと飛来してくる。炎属性のガメラと氷属性のバルゴンが激突する、大映の特撮怪獣シリーズ第2弾。

本作では「緑色の流血表現」と「ピンチに陥ったガメラの休眠状態」という、同シリーズの雛形が初登場している。だが、ドラマに子供たちが関わってこないという側面では、異質なガメラ映画といえる。

人間の都合で誕生させられた怪獣が、人間の都合で排除されてしまうという、怪獣映画の普遍性に満ちている内容。しかし、ニューギニアの宝石に魅入られた男が危険人物だと分かりきっているのに、いつまでも野放しにするのは違和感あり。

四足歩行同士のバトルは、怪獣に成り切ろうとするスーツアクターに感情移入必至。とりわけ、投げ技を食らわされたバルゴンが豪快に吹っ飛んでいくシーンがカッコいい。後の賀川雪絵(本作でデビュー)が、村娘役で登場するところも必見。
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