うにたべたい

大怪獣決闘 ガメラ対バルゴンのうにたべたいのレビュー・感想・評価

4.2
ガメラシリーズ2作目。

面白かったです。
1作目がそれほど楽しめなかったので期待していなかったのですが、特撮、怪獣デザイン、ストーリー展開含めて満足な出来でした。
前作ラストで宇宙に飛ばされたガメラを積んだロケットが、宇宙で隕石とぶつかって地球に舞い戻るところで物語が始まります。
本作でついにガメラは他の怪獣と対決となります。
ガメラのイケっぷりはもちろん、相手のバルゴンも中々秀逸なフォルムをしていて、しっぽの長いギョロ目のオオトカゲのような四足歩行の大怪獣です。
冷気に弱いガメラの弱点である冷凍液を吐出し、背中から殺人虹を出して兵器を軽々破壊するすごいやつで、前作同様、人類は次々作戦を展開して対処するのですがそう上手くは行かないという展開となっています。

人間ドラマにも重きが置かれていて、強欲な人間の所業でニューギニアの禁じられた洞窟から卵が持ち出される、その行為を後悔し、現地の娘とバルゴンを倒そうと奮闘する平田と、金に目が眩んだまま行動する小野寺がメインのストーリーとなっています。
特に小野寺のクズっぷりが凄まじく、バルゴンを倒すために使っているダイヤの塊を、日本中の衆目が集まる中で持ち去るというモンキーっぷりで清々しい限りです。
ラストはしっかり懲悪されるので、モヤりません。

どうにもならない時に颯爽と現れてバルゴンと戦うガメラはなかなかかっこよかった。
全体的にガメラのシーンは少なめなのですが、それを補って余りある活躍っぷりだったと思います。
バルゴンはちょっと不憫に感じました。
バルゴン的には人間の身勝手で連れてこられたようなものなので。
また、ガメラも最後はなんかうやむや感があります。
前作の暴れっぷりがあった上で、それでいいのか?と思いました。
Z作戦を改めて展開した方が良かったんじゃなかったのかと、まぁダラダラ続く形になりそうでしたし、バルゴンをなんとかしたあのタイミングで幕を下ろした方が、物語としてキレイとは思います。