クリーム

中国の植物学者の娘たちのクリームのレビュー・感想・評価

中国の植物学者の娘たち(2005年製作の映画)
3.9
以前に鑑賞して素敵な映画だったので、再鑑賞。とにかく、全編に渡って美しい作品。水墨画の様に美しい風景に上品なエロスが漂っていて、イヤらしさはありません。二胡を使った音楽も中国っぽく映画を盛り上げています。同性愛がテーマだった為、中国では撮影許可が降りず、殆んどはベトナムで撮影されたそうです。チェン教授の植物園も家もとっても素敵でした。
ミンは孤児院で育ちます。チェン教授の実習生として孤島にある植物園へやって来ます。そこで、ミンは教授の娘アンと出会います。 ミンとアンは、お互いに強く惹かれあいます。2人はずっと一緒にいられるようにする為に人民解放軍の兵士のアンの兄と結婚するのですが、2人の計画は、上手く行きません。




ネタバレ↓




ミンとアンが、たおやかでうっとりするほど綺麗でした。それに引き換え、男達は、住職以外酷い。食堂にいる男性達でさえもイヤな感じだった。アンの父は傲慢で、男性至上主義。兄も暴力を振るう最低の低能男。まず顔がギトギトして、でかくて不快だった。歩く男性ホルモン見たいな男。新婚旅行後、軍に戻った兄のお陰で、2人は幸せな日々を過ごしますが、父のチェン教授に見つかってしまい、父はこれがきっかけで心臓発作で倒れます。そして、死ぬ間際に警察に2人の関係を伝え、「私は2人に殺された」と訴えます。 ミンとアンは逮捕され、裁判にかけられ、最終的に2人は死刑になるのでした。あんなにアンに世話して貰ってたのに…。実の娘なのに…。腹立つ💢
この当時は、同性愛は死刑だったんですね。驚きました。後、国が刑で使用する銃弾の費用を本人や家族に請求するのにもビックリでした。 アンはお金がなく孤児で家族がいないため、お世話になっていた孤児院の女性に手紙でお願いしていました。その女性と住職が2人の位牌を合わせて思い出の湖に撒いて映画は、終わります。切なくて、儚くて、とても美しいラブストーリーでした。たまには、こう言う映画も観ないとね(笑)。
ホント綺麗だったぁ。
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