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無防備都市のmnsのレビュー・感想・評価

無防備都市(1945年製作の映画)
4.0
結局のところ映画は技巧の芸術であるので、そこから作り手の意識に及ぶ恣意性、「現実」のどの部分を取るか残すかの選択(=「現実の濾過」)は避けられない。が、ロッセリーニの場合、その選択されたイメージが現実と同様に全体的であり続けるという点(ディープフォーカスで捉えられた戦後イタリア、例えば荒廃した町々であり、ジャケットのシーンであり、一続きになった拷問部屋であり)で、真にリアリズムが主題となった作品だと言えるのだ。

バザンの言わんとすることを正確に理解していたい。だから『ドイツ零年』も観なければならない
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