第二次大戦末期、ドイツ占領下のイタリアが舞台。
レジスタンスのマンフレディはナチスから追われていた。仲間のフランチェスカのアパートにやって来たマンフレディはフランチェスカの婚約者ピナと会い、レジスタンスに協力している神父ピエトロを紹介される。
フランチェスカとピナの結婚式の日、ゲシュタポが捜査に現れるのだったが……
R・ロッセリーニ監督の戦争三部作の一作目。
ネオリアリズモの代表的傑作。
レジスタンスの辿る運命を、こと更ドラマチックに描く事なく坦々と見せる事によって、より非情さが浮かび上がる。
最近ロッセリーニ監督作品を幾つか見てるけど、宗教の要素が入る事が多い。
今作も神父が重要な人物として登場するが、普通聖職者は人殺しを止める立場にあるはずなのだが、自分で人を殺す事は無いまでも、レジスタンスに対して献身的に協力する(協力すれば、人も死ぬだろうに)。
「汝の敵を愛せよ」はここに無い。
イタリア人にとって宗教はとても身近な物なのか、それともロッセリーニにとって重要な要素なのか?