道長の娘・彰子に話すように紫式部が語る
「源氏物語」。
源氏物語だけの映像化だと
勘違いしていたけど、
紫式部や藤原道長側の話も
ところどころ描いていた。
東映50周年を記念して作られた作品。
宝塚歌劇団退団後の天海祐希さんが光源氏を
演じたというから気になって観た。
あまり良い評判を聞かない作品では
あるけれど、興味深かった。
吉永小百合さん演じる紫式部の語り、
天海さん演じる光源氏の色気のある
現実離れした男役、
光源氏に狂わされていく女性たち、
この時代の逸品を揃えた作品だと感じた。
正直、光源氏をリアルな男性がやると、
下手したら女性からかなりマイナスな目線を
送られるから天海さんのカッコいいけれど、
どこか儚い、生々しさを感じない男役は、
ある意味正解だと思う。
あと、常盤貴子さんの紫の上が良かったな。
かなり切ない感じが出てたし、綺麗だった。
松田聖子さんが出ているとは知らず、
登場した時は驚いた。
正直、松田聖子さんの役は
必要だったのだろうかと疑問が残る。
(和歌=歌で歌手も登場させ、
場面を盛り上げようという
感じなのかもしれないけど
効果的だとは感じられなかった……)
源氏物語を知るのには割と
分かりやすく描かれているので、
「源氏物語ってどういう話だっけ?」と
なった時にはちょうど良い作品だと思う。
※今(2024年)観ている感覚だろうけど、
津波のシーンで「今撮ると
問題になるだろうな」と感じた。
昨今直接的描写は避けているからね。
辛い方は観ない方がいい。