たけちゃん

宇宙大怪獣ドゴラのたけちゃんのレビュー・感想・評価

宇宙大怪獣ドゴラ(1964年製作の映画)
3.5
わしはヤング・ソルジャーじゃ。


本多猪四郎 監督 1964年製作
特技監督 円谷英二、音楽 伊福部昭
主演 夏木陽介、藤山陽子


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
本日、9月5日は「石炭の日」。
1992年に、当時の通産省が呼びかけて、日本鉄鋼連盟、電気事業連合会、日本石炭協会ら八団体により制定されたそう。
「9(クリーン)5(コール)」の語呂合わせのようです。
エネルギー源としての石炭のイメージアップを図る目的もあるとか。

僕が子供の頃は普通に石炭で暮らしていましたね~。
北海道ですから、冬の寒さを凌ぐにはストーブは必須。暖まるまでに時間はかかりましたが、石炭の火は強くて、暖かかったなぁ。
学校のだるまストーブには蒸発皿が置かれていて、牛乳を入れて温めたり、コッペパンを焼いて食べたりしてました。美味かったよね(^-^)

学校では日直が石炭小屋から石炭を運ぶのが仕事だったし、家の地下にも石炭用の貯蔵庫が普通にありました。

それが石油に取って代わり、まだ50年未満。
その石油も、遠からず枯渇します。
化石燃料なんですから、当然ですよね。
石油、石炭に代わる代替燃料の開発は必須。
未来のエネルギー源はどうなるのか?


でも、北海道に住む人間としては、昨年9月6日の「北海道胆振東部地震」によるブラックアウトが未だ記憶に新しいので、電力供給のシステムに対する不安、あるいは、電力に過分なほど頼っている生活に対する不安というのが、以前にも増して強くなっています。
電気が無くなって、使えなくなる物の、いかに多いことか!家財のほとんどが電化製品。恐ろしい😱
こんなにも僕らの生活って脆いのか!と再確認。


また、火力、風力なんであれ、多様な発電形態があって然るべきだけど、東日本大震災の福島原発の例を挙げるまでもなく、それを安全と天秤にかけることは出来ません。どんなに便利なものであっても、それは安全が担保されてのもの 。人の命を脅かすなら、手放す選択をしなければ!
再び石炭に戻る日が来るかは分からないけど、次の一手を考えてはおかないとね。




さて、余談が長くなりました。
まぁ、明日が「北海道胆振東部地震」の起こった日でもあるので、つい。
映画に戻りましょう!

今日は石炭、あるいは、炭鉱が出てくる映画を観ようと考えました。「ラドン」なんかもそうですが、東宝特撮の映画には、結構、炭鉱が出ます。
今回は「宇宙大怪獣ドゴラ」をチョイスしましたよ!
こりゃ、人気ないレビューになるなぁ(笑)


僕は、たしかに特撮好きなんですが、特撮オタクとは呼べない。もう、圧倒的に知識が不足しています。詳しい方、多いですよね。
なおかつ、ゴジラが好きなんで、そればっかりで、観てない東宝特撮も、実は多いんですよね~。
これも、その1本!
なんと、初鑑賞(笑)
ソフトは持ってたけど……←ナゼ?(笑)


フィルマ内でも人気ないのかな?
スコアも低いですね~。
それも分かります。
怪獣映画としては、圧倒的にダメ。
だって、ドゴラって、宇宙アメーバみたいな存在なので、怪獣といっても全く見せ場がないのよね。
やっぱり戦わない怪獣は、魅力薄だよなぁ。
クラゲみたいに空に浮いているだけ。


でもさぁ、視点を変えて、宇宙生物の飛来と捉えると、意外と悪くないのよ。これが東宝初の宇宙生物ですからね。
ドゴラって、なんか、オリジナルの「宇宙大作戦」にも出てきそうな生物なの。
そう考えると、その存在はけっこう面白い。
そして、科学的な考察でドゴラの攻略法を見出していく様は「シン・ゴジラ」にも通ずるよね!


また、ストーリー的には「007 ドクターノオ」以降のジェームズ・ボンドシリーズのヒットもあり、スパイ映画っぽい。国際ダイヤ強盗団とGメンなどの活躍も描かれ、なかなかに楽しい。


あと、特撮です。
実に実験的ですよね。
宇宙生物をどう見せようかと苦労したことが分かります。
だから、あのドゴラが石炭を空に巻き上げるシーンは素晴らしいですよね~。今ならCGで簡単に処理できるかもしれないけど、そんなものがない当時、創意工夫で撮られた絵が素晴らしい( ˘ ˘ )ウンウン

伊福部昭様の音楽と合わせ、人の力でなんとか怪獣を倒そうと努力する様は、シン・ゴジラ感がしましたね~。そこんところ、大好き!



主演の夏木陽介は、刑事の役。
でも、まだまだ青い、というか拙い!
アイドル俳優なのかな~?なんて思いましたね。
ダイヤGメンの外人、マークを演じたダン・ユマのなんちゃって日本語と共に、残念なところ。


逆に、魅力的だったのは若林映子さん。
なんとエキゾチックな!
ダイヤ強盗団の紅一点でしたが、「キング・コング対ゴジラ」で特撮デビューした後今作に出演。そして、この後、「三大怪獣 地球最大の決戦」でサルノ王女を演じて、なんとボンドガールになるわけですから。
特に、今作は強盗団でしたから、007っぽいんですよね。そんなところが目に止まったのかなぁ……なんて考えました(ˆωˆ )フフフ…




決して1番におすすめする特撮映画ではありませんが、舞台となった北九州市と筑豊炭田の映像と共に、歴史的価値は感じられる作品かと。
興味がありましたら、どうぞ( •̀ω•́ )و✧