コブラ

デッドゾーンのコブラのネタバレレビュー・内容・結末

デッドゾーン(1983年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ジョニー...悲しいね。


物語のエンディングってのは大概にして主役となるキャラクターの選択とその結果であるけども、クリストファー•ウォーケン演じる超知覚能力を持ってしまった男ジョニーのソレはあまりにも悲しい( ; ; )。

クローネンバーグのホラー/ボディホラーラインはワイのトラウマ抵触シーンが多く観るのに苦労するんだけど、「イースタン•プロミス」や「ヒストリー•オブ•バイオレンス」他のドラマラインは、意外にも人情みがあるというか。いやエグいし(グロもあるし)キツいんだけど、ああ人間ってそうだよね、、、みたいな視点を入れているというか人間というものを丁寧に描いているというか。上手く言えませんが。

初見だけど今作はまさしく高純度のドラマラインだった。「触れるだけで相手の未来と過去が視えてしまう」という能力を得るわけだから肉体変容要素もあるけどもホラーとして撮ってないしね。

物語終盤。
ジョニーは将来核のボタンを押すというヴィジョンを次期大統領候補に視てしまう。その男に対してジョニーがとる選択/行動はテロリズムだ。成功しようが失敗しようが処断されるし、自分にしか観ることができないヴィジョンを理由に人を殺すのだから、はたからみたら完璧な狂人。

結果としてジョニーは本懐を遂げ悲しく死んでいく。ジョニーの選択は誰にも理解される事はない。なんたる悲しき魂か、、、と思うのと同時に“かもしれない”でテロに走るジョニーの予防警察的ヴィジランティズムに危うさも感じるという。

コレをわずか103分で語り切れるものかね。
お見事でした。



2023.10.3備忘録
海外で4KUHD発売。国内盤はでないよな、、


追記
次期大統領候補じゃなかった
上院議員の候補者でいずれ大統領になるというビジョンをジョニーがみた、が正しいね
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