映画は1957年の東宝、1965年の松竹がありますが後者。
前者は未鑑賞。
11月以来、湯沢(石打)の友人別荘には行っていないですが、
また行く機会もあるでしょう。
ということで湯沢を舞台にした本作です。
なぜ作中で「ゆざわ」でなく「ゆむら」にしたし、「越後湯村」にしたし。
どうでもいいけど。
さて、冒頭が列車のシーンじゃないので、アレッと思い、
なぜ省略したしと思ったのですが、途中で出てきます。
時系列通りわかりやすくしたのですね。
トンネルを抜けたのが昼間になっているのは、
夜の雪景色を上手く撮れなかったためでしょうか。
原作からして、娯楽要素はほとんどないのですが、
結構原作に忠実で、真面目につくられているという印象です。
中途半端に客に媚びる改変がないのは好印象です。
雪に閉ざされた温泉街の中のメリハリのない話ですが、
さほど飽きることなく見続けられてしまうのは、
演技の間や、映像の構成など、
それなりに完成度が高いのだと思います。
若き岩下志麻が綺麗ですが、若くてもやはり凄味があります。
加賀まりこがまだ幼さが残っているのと好対照です。
もう少し精細な映像だと、雪の白さ、張り詰めた寒さが、
より際だつと思うのですが、
60年代のカラー映像らしいとも言え、
これは仕方のないところですね。