しの田

オテサーネク 妄想の子供のしの田のレビュー・感想・評価

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)
3.0
 徹頭徹尾、食の冒涜。
 赤ん坊も、性的なメタファーも、食と結びつけたくない事柄だから描かれる。生きていく限り避けられなくて、人間の生活に深く根ざしていることだけれど、微妙なバランスで快と不快が混在している。吐きそう。
 「地下室の怪」とほぼ同じシーンが散在しているのが面白い。螺旋階段を降りて地下室へ、変態爺、強そうなおばさん、黒猫、鍵付きの木箱……
 私もあまり食べるのが好きじゃなくて、子供の頃、いつまでもご飯をこねくり回しているだけだったから、親が怒って先に電気消して寝ちゃったことがある。私はずうっと暗闇の中で食卓に座ってた。結局どうなったのかは覚えていない。手探りでおひたしだけ食べたと思う。
しの田

しの田