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ラブリーボーンのmoMoのネタバレレビュー・内容・結末

ラブリーボーン(2009年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

よかった…想像してたのと全然違った。予想を覆された(笑)もっとファンタジーな感じかと思ってたらめちゃめちゃ重かった。でも観てよかった。苦しさと感動とでいっぱい泣いた。

まず、死後の世界の描写がすっっごく綺麗。天国ってあんな感じなのかなあ。天国に行ったら自分の理想通りの暮らしをずーーっと続けられるのかなあ。いいなあ
ホーリー?が出た時、まさか…?って予想はしてたけどその通りだった…連続殺人鬼やった…しかも狙うのは少女ばかり、まじでクズ、人間じゃない
スージーの遺体や殺される瞬間は映らないものの、血や遺体が入っているであろう麻袋、スージーの悲鳴…間接的なものではあるけど、凄惨さが伝わってきて苦しかった。

お父さんが犯人宅の庭の薔薇に触れる時、お父さんがキャンドル越しにスージーを感じる時、霊感がある女の子(名前忘れた)の元にスージーが現れる時、などなど、現実世界と死後の世界でリンクしている部分があって素敵だった。

妹のリンジーが犯人宅に侵入するところ…妹めちゃめちゃ勇敢やなと思った笑
見つからないか、バレないか超ドキドキして臨場感エグかった…間一髪抜け出せて良かった…


どなたかもレビューで書いていらっしゃいましたが、この映画で犯人が結局裁かれなかったこと、スージーの遺体が見つからなかったこと(おそらくですが。犯人死後、犯人宅から証拠品が見つかった可能性もあるけど死んでるので罪は問えない?)には何か意図があるのかなあと。私も、正直ラストは不満だった汗
犯人が犯した全ての犯罪が明るみになって一生罪を償うか死刑にでもなってほしいと思いました。でもきっと、死者(スージー達)が望んでるのはそうじゃないんですよね。復讐ではないんですよね。「あの男から解放されなきゃ」みたいなセリフがありましたが、まさにこれが本作品が言いたかったことを表しているのではないのでしょうか。
死ぬことは去ること。でもそばにいる。忘れなくていい。思い出を壊さなくてもいい。
そんなことを考えさせられました。

こういう事件、腐るほど世界中で起きてますよね、本当胸糞悪い。当時はDNA鑑定もなかったろうし、お蔵入りも多かったのかなと。やっぱりそう思うとムカムカしますが、向こうの世界に行った者の気持ちを考える、という視点を得られた貴重な映画です。ほんとうに観てよかった。
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