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黄泉がえりのkuuのレビュー・感想・評価

黄泉がえり(2002年製作の映画)
4.0
『黄泉がえり』
製作年 2002年。上映時間 126分。
1999年に発表された梶尾真治の小説で、草彅剛主演の映画。
原作小説と同じ超常現象を扱いながらも、視点が異なり、また、同名キャラでも設定が異なっていたり、似たような設定のキャラでも名前が異なっていたりする原作からは基本設定や登場人物の名前などを踏襲しているが、原作のSF要素を排して叙情性を重視した物語に脚色されているそうです。
原作未読。
主演の草彅剛のほか、ヒロインに惜しまれつつ示寂した竹内結子、その他伊勢谷友介、田中邦衛、石田ゆり子、哀川翔と人気俳優が脇を固め、当時まだ高校生の呆気ない市原隼人と長澤まさみ、主題歌はRUI名義で柴咲コウが担当した。

九州阿蘇のとある地域。
ここで少し前から驚くべき現象が頻発していた。死んだ者が、死後も自分のことを想い続けてくれた人の前に、ある日突然現われるのだ。
それは、ゾンビや幽霊などではなく死んだ当時のままの姿で蘇るのである。
最愛の人との再会に喜ぶ家族や恋人の一方で困惑する周囲の人々。
厚生労働省勤務の川田平太は故郷で起った謎の現象を解明するため現地に赴く。
そこで、川田は死んだ親友のフィアンセだった橘葵と再会する。
葵もまた恋人の黄泉がえりを待ちわびていた。そんなある日、川田は<黄泉がえり>にある法則を見出すのだったが。。。

日本でしか成立しないようなジャンルかなぁ。
2008年にスティーヴン・スピルバーグ監督の映画製作会社ドリームワークスがリメークする権利を購入したと米芸能誌バラエティーが報じたが、頓挫した模様っすわ。
確かに海外でも甦り(黄泉がえり)を扱った映画やドラマも沢山あるけど、神道イズム、仏教観、儒教などの教えが脈々と流れてる大和民族やからこそ深く感じ入る内容になってた。
テーマは、普通の人が不思議な出来事に遭遇し、それがより深い精神的な意味を持つというもの。
ある程度の年齢を重ねたら、我々は人(それだけではなく、生きとし生けるもの)の『死』と必ず出会う。
そして、己れさえも『死』からは避けれないし、残るものたちと別れを告げなければならない。
至極当然、そう、当たり前でシビアなこと書いてても、情を持つ人たちとの別れは切なく悲しいもの。
その、逝った人たちが甦るのならって思わずにはいられない。
多くの人がそう思うように。
しかし、たとえ、亡くなった愛する人が甦ったとて、別れは必ず訪れる。
甦った人が不死身やったとしても、こちらが逝かなくてはならない。
ましてや、甦った人が消え逝くなら二度目の別れとなり、なお辛い。
しかし、大切な人が逝く前に、感謝の気持ちや、はたまた怒りの気持ちが伝えられなかったことや、思い出をもっと沢山作りたかったって思う人からしたら、甦りは絶好のチャンス。
『逢いたいと思う気持ちはそっと 今願いになる 』
なって欲しい。
しかし、(しかしばかりですが)次の別れの際もきっとお互いがアレコレやり残したことに後悔してしまうやろう。
際限がない。
なんて、シーソーの様に上がったり下がったりして鑑賞致しました。
今作品は、このジャンルでの実写作品では、ほとんどの部分で成功していると云える。
ある小さな町で、死んだ人が、死ぬ直前の姿から、死んだ時の状況によって生じたかもしれない醜態を除いて、再び現れるようになる。
主要俳優陣は、ほぼ全員って云って良いほどが巧みで泣かせてくれましたし、何よりも有り得ないシチュエーションを真摯に演じてたし、有り得るように感じながら観ました。
愛する人の再登場による心の動揺なんか、実にうまく表現してた。
映画は、意図的に時には非直線な方法で進んでいく。
撮影も巧みで、とても自然でした。
これほどよくできた真摯な映画やのに、加えて、映画のためにポップグループを作り、クライマックスをコンサートの中心に据えるというアイデアは誰が思いついたんやろう。
素晴らしいファンタジーでした。


。。。感想終えるつもりが。。。
また、ひつらこいですが、原作にはあるのかもしれませんが、読んでませんので分かりかねますが、今作品には『黄泉がえり』の原因となる科学的検証設定等は深くされてなかったのは残念。
何やらあり得そうやなぁ~なんて、感想を書き終わり漠然と思うと。。。
空想が~ぁ妄想に変わり、果ては暴走し始めました。
映画の感動に水を差すやも知れませんし、感動のまま終わりたいのでしたら、お読みにならない方が無難かと思います。

何故、黄泉がえるのか?
妄想し暴走するなら、宇宙人の仕業説。
宇宙"人"と書くと、どうしても擬人化してしまうし、異星の生命体『彼ら』の仕業と書けば分かりやすいかな。
彼ら異星の生命体は地球人の目に見えない。
彼らは遍在するモノの集合体。
彼らは数多にある原子を組み合わせて物質を整形する力って云うかエネルギーを持ってた。
宇宙に漂い彷徨うなか、『劫』と云う時間をかけて地球に流れ着いた『彼ら』 は、地球に遍在する原子(原子は原子核とその周りを回る電子から構成されています)の中心部原子核の中に何やら記憶を司る部分に強いエネルギーを感じた。
(小生は、現代では未知の原子核の奥のおくに、記憶を司る部分があるんじゃないかと推測してる)
数多に地球上の原子には同一の記憶エネルギーが有るのに気がついた。
何やら色とも音とも、人智を越えたモノで繋がってることに。
『彼ら』は、トランプの神経衰弱の様に、同一の原子を集めだした。
地球人は繋がってるモノを『意識』と呼ぶ。
その集められた無数の原子に、生ける人の意識(思い)と云う電気信号が伝わり合わさったとき黄泉がえり(蘇り、甦り)現象が起こったのだろう。。。
なんのこっちゃ~
勝手に抜粋してますし、怒られました削除致します。
『逢いたい...』と思う気持ちは
そっと今、願いになる
哀しみを月のしずくが今日もまた濡らしてゆく
下弦の月が浮かぶ
鏡のような水面
哀しみを月のしずくが今日もまた濡らしてゆく
下弦の月が謡う 永遠に続く愛を...
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