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黄泉がえりのmomoのレビュー・感想・評価

黄泉がえり(2002年製作の映画)
4.0
竹内結子に言う「ブス」は「愛してる」にしか聞こえんていう確定案件。
市原隼人さんと長澤まさみさんの初々しい姿に時の流れを感じた。
現実でも竹内さんがもうこの世の人ではないことにも。

亡くなった人を思う想念が黄泉がえりという現象を起こす。
本当にそんなことができたら嬉しいことには違いないが、現実生活に支障をきたすことは確か。
死者と生者の世界は悲しいかな隔絶することで成り立ってる。
黄泉がえりによってそういう現実に突き当たるが、死者が目の前から消えたあとに悲しみよりもそれを乗り越えた穏やかな思いが残ったのは救われる思い。
それぞれのケースに温かい心に沁みるものを感じた。

草彅剛さん演じる平太と竹内さんが演じる葵の展開は想定外だし胸キュンすぎる。
想いが通じ合った時間はたとえそれが一瞬であっても貴重な思い出であり、残された者の生きるよすがになる。
残された者は亡くなった人への思いを胸に抱きながら、悲しみを乗り越えて前に進んでいくのだと思った。

竹内さんの「いま、会いにゆきます」がもう一度観たくなった。
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