BOB

ザ・ヤクザのBOBのレビュー・感想・評価

ザ・ヤクザ(1974年製作の映画)
3.5
ロバート・ミッチャム×高倉健、シドニー・ポラック監督、ポール・シュレイダー脚本という異色の任侠映画。

アメリカ人私立探偵が、ヤクザに攫われた友人の娘を救出するため、数十年ぶりに東京を訪れる。

「イイコダ、ジャアキスシテ」

渋い。ヤクザとアメリカ人、"義理(Giri: Obligation)"と"指詰め"についての任侠ノワール。

『ブラック・レイン』『グラン・プリ』『レッド・サン』。最近、この手の国際交流映画にハマりつつある。日本人俳優の活躍を見るのはもちろん、文化交流面も楽しい。もしかすると、近年の"正しい/正しくない"論争に疲れてきた自分に、純粋な夢を見させてくれる映画だからかもしれない。

シドニー・ポラック監督やるやん!トンデモジャパン描写少ないやん!と思って調べてみると、東映撮影所が全面協力しており、撮影監督も日本人だった。

武骨な元ヤクザ役の高倉健。高倉健の任侠映画はほとんど観たことがなかったが、引き締まった表情、キレのある殺陣と、見応えがあった。

ロバート・ミッチャムがめっちゃ老けてて最初誰だか分からなかった。想像以上に日本語を話してくれる。エイコとの再会シーン、かつて愛した人に数十年ぶりに再会した感じがリアルだった。

脚本家ポール・シュレイダーの映画デビュー作。何でも、オリジナル脚本を書いたのが同志社大学で教壇に立ったこともある実兄レナード・シュレイダーらしい。ポール・シュレイダーは日本人チエコと結婚している。3人が制作した『ミシマ』も観なければ。

和彫り!こだま!パチンコ!

🇺🇸vs🇯🇵。⚔押すvs引く。死を悟った時、撃って出るvs閉じ籠もって自害する。

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