はんそく負け

女の橋のはんそく負けのレビュー・感想・評価

女の橋(1961年製作の映画)
3.7
情念ミチミチの瑳峨三智子の顔。涙袋が大きくてメンヘラ感ハンパない。田村高廣の上着に他の女の髪の毛を見つけその裏切りに気付くと、それを指にぐるぐると括り付けるクロース・アップや、全然逢いに来てくれないので彼の邸宅で待ち伏せると鼻緒が切れ真っ白な足袋が泥まみれになるなど、演出もそれを手助け?する。田村へ宛てたヘラった手紙も重たすぎてドン引き(褒め)。
さて中村登の映画は芸術がキーを握るのだが今回は仏像。バーの開店祝いに貰った小さな仏像を経て瑳峨は奈良に出向き本物を拝みにいく。そこで気づいたのだが彼女の顔はどこか菩薩に似ている。仏の顔も三度までというが、彼女も三度目の失敗で男に見切りをつけるのである。