ふぅた

OPEN HOUSEのふぅたのレビュー・感想・評価

OPEN HOUSE(1997年製作の映画)
3.9
行定勲初長編。
終始綺麗だった。
状況設定が曖昧で、始まってから100分経っても登場人物全員の核心がはっきりとは見えてこない。
だから自然と探り観ていると人物関係が次々と繋がっていく。
謎一通しで尚且つその雰囲気の漂う映画の世界観。
でも、伝わるものはしっかり伝わってきて、解らない事はしっかり解らなくてもいい。
家族ってそういうもので、
思い出ってそんなもの。
自分が好きな場所へ、好きな人の元へ帰ればいい。と呟くように観ている人に伝えてくる。

雰囲気がいい映画と思われがちだけど、それは二の次。
テーマとメッセージが隠し詰まったミステリー小説の様な映画。
少なからず皆共感出来る所がある。
思い出は誰にでもあるものだから。

光、照明演出がとても綺麗で美しく、そのコントラストはキャストの魅力、空間の魅力をより引き立てていました。
フィルムの良さを最大に生かしたザ・邦画。
ふぅた

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