るい

手討のるいのレビュー・感想・評価

手討(1963年製作の映画)
3.8

雷蔵さんお誕生日おめでとう🎊🎂🎈


8月29日は市川雷蔵さまのお誕生日なのです。雷蔵さんは37歳という若さでご病気で亡くなられましたが、大変素晴らしい作品を多く残されております。

市川雷蔵というと70〜80前後の方が世代でしょうか。昔の作品ではありますが、ほとんどの作品が古臭くなく、クオリティも高く、本当に年に12本も主演作を撮っていたのかと驚かされます。

若い世代の人にも時代劇の楽しさや、この世代のスター俳優(男女とも)の素晴らしさがもっともっと広まりますように😊それから、洋画ファンの皆様もこの世代の時代劇を見ると洋画の解像度とってもあがるので普段邦画を見ない方にもおすすめです。

さて、作品感想です📝

この作品が海外に輸出されているかは知らないけど、外国人が見たら全く意味わからんと思います。催し物の最中に退屈そうにあくびをしたらお上から死ねと言い渡される、そして当の本人は死にますって腹を切って死んでいく。侍とは…日本人とは…と物議を醸しそうな内容ですが…

まぁ、当作品はそんな感じで始まるのですが本筋は身分の違いでの悲恋を描いております。背景は江戸初期で天下泰平 大きな争いもなく侍はこれからどうやって生きていくのか…という時代ですね。しかも徳川幕府をたてる為に、小の虫を殺して…と旗本が目をつけられる。

あー、怖い…。

でね、旗本の雷蔵さんとびっきりかっこいいんです。こんな美男で、甲斐性のある男を信じられないなんて!🥲と思いながら見ておりました。でも身分違いの恋なんておきくさんもさぞお辛かった事でしょう。

今回はお衣装が完璧ですね。めちゃくちゃ着物が綺麗。艶やかで、色鮮やかで、雷蔵さん寒色系の和服がよく似合ってた!

雷蔵さんの美しさや芯の強さを存分にいかした素晴らしい作品となっておりました😊

⚡️雷蔵さんのこと⚡️
雷蔵さんご病気じゃなかったら、日本映画界もう少しくらい変わってたかもな…とか思っちゃいます。

当時からとにかく映画に対する思いが強く、プログラムピクチャーといわれる量産型のやり方では俳優が疲弊するとか、二本立ての手法も同じく製作本数を稼がないといけないしよくない。

他の映画会社で抱えている看板スターはレンタル出来ないなんて時代遅れだなんて自社の大映へも松竹へも批判をされていました。

また、自社の社長へも労働組合幹部として六法全書片手に戦っていたそうです。横で勝さんはぽかんとしていたそうな(中村玉緒さん談)

雷蔵さんほんと映画好きだったんだろうなぁ、もっと仕事したかったんだろうなとか思いながらちょっとほろりな1日でございます🥲
るい

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