封建的理念の大人達によって引き裂かれた従姉弟同士の悲恋、ほぼ全編を占める回想シーンが楕円形のスクリーンによって表現された意欲作。
『永遠の人(1961年)』が幼馴染恋愛の闇ならこれは光だろう。いず…
山村の一家に住む幼いいとこ同士の悲恋。
まず目につくのは、大半の時間で施された丸く白い縁取りだろう。
回想シーンだとわかるにしても、その意図はより人物に焦点を当てるためだろうか。
その狙いが必ずし…
余分なことは語られず淡々と政夫と民子の交流が綴られますが、それが、2人の演技が初々しいのと相まって、リリカルで心地いい。舟での移動や花嫁行列など失われた日本の風景です。併せて原作を読みましたが、ヒロ…
>>続きを読む【木下惠介特集⑦ 丸い輪の世界】
私の家にも古いアルバム写真があって、その中でひいおじいちゃん(嘉永生まれ)の壮年~中年の頃の写真を見ると、丸い縁取りがされている。
この映画はそんな丸い縁取り写…
美しい自然のなかで、どの場面を切り取っても美しい絵と旧き日本の詩情にあふれた傑作。
素人俳優であるはずの主役のふたりが純朴な名演。
(とくに実家に帰ってからの民子の悲しいまでの美しさは屈指のもの)…
名作。戦前の信州を舞台としたもの哀しい恋愛映画。
ティーンの男女が、こんなにも村中でいじられ、身内からいじめに遭うってそんな時代だったのね。本家と分家の身分の違いが原因なのか、日本のロミオとジュリ…
長野県が舞台。お互いの身分が違うため、幼い頃から仲がとても良かったのに、結ばれない少年と年上の少女の恋を描く。「皆の噂になるから」と大人が、自分の子供の真の幸せを見ずに壊してゆく、あまりに辛く残酷な…
>>続きを読む松竹株式会社