東朴幕院

巨大生物の島の東朴幕院のレビュー・感想・評価

巨大生物の島(1976年製作の映画)
2.7
H・G・ウェルズの『神々の糧』をいかにもバート・I・ゴードン的な特撮で映画化した本作を小学生に地元の弐番館で見て以来の鑑賞。
ストーリーの展開は、尺を稼いでいるのかと思わせる程テンポが悪い。主人公たちの行動が突発だったりするから必然性もあったものじゃない。それでもベテランのアイダ・ルピノ(『刑事コロンボ 白鳥の歌』ジョニー・キャッシュ演じる犯人の妻を演じているのが我々世代には印象的だった)やパメラ・フランクリンが出演しており、それなりの体裁は整えている。
やはり特筆すべきは巨大化した生物の特撮だ。ニワトリ、ネズミ、芋虫等、リアルかどうかは別次元の議論として突発的に現れる所が結構驚かされる。
そして終盤のネズミの大群。虐待は行なっていないと言っている様だが、ペイント弾で撃たれるネズミくんたちのぶっ飛んで行く様を見たり、苦悶の表情をしたり、溺れてぷかぷか浮いているもの等....。終盤はそればかりが気になってしまった。今は、もう製作されない類の映画なんだと自らを納得させるしかなかったよ。
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