たた

沈黙の戦艦のたたのレビュー・感想・評価

沈黙の戦艦(1992年製作の映画)
4.0
海の上のダイハード…と言えなくもないですが、そこはセガール無双ですから。
ハラハラな展開にならない。
なのにつまらなくならない不思議!

主人公ライバックの、安定感、安心感!
むちゃんこ強いので、ほとんどピンチにならない。
銃撃戦にバリバリ応じながら、
飯食いつつ友達と電話してる感じで提督の指示を聞いてる場面なんて、
被弾する心配をこれっぽっちもしなくていい、セガールの世界!

でも数少ないピンチの場面…
人を殺さない・ミュージシャンとデートしない、という自分ルールを語っていたヒロインが、
それまで足手まといっぽかったけど、敵を撃って助けてくれる。
「次はミュージシャンとデートだな」
と笑うセガール。今まさに死にそうだったくせにこの余裕…

アクション、特にナイフさばきがカッコよかったけど、
ライバックの人柄こそが、カッコよかったのです。
仲間を大事にする。上官に媚びない。恩義ある人への敬意。

恩人である艦長の遺体を発見し、でも動揺は見せず、怒りと悲しみと決意を静か~に滲ませた、表情だけを見せる。
最後に艦長を送るカットの表情も何とも言えず良かった。
これらのシーンがあるだけで、テロリストをやっつけて万々歳で終わるダイハードと違って、しみじみできます。

ヒロインはお色気キャラでもありますが、ETのカエル騒ぎの場面の、あの女の子なんですねー。時の流れって不思議。
たた

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