らんらん

わが恋わが歌のらんらんのレビュー・感想・評価

わが恋わが歌(1969年製作の映画)
3.7
松竹、カラー、文芸もの
出演者、中村勘三郎、岩下志麻
中村賀津雄、緒形拳、竹脇無我、八千草薫
アンナ・ルーセン、中村勘九郎、北林早苗、亀井光代、沢村貞子、三木のり平

【内容】
愛する女を抱くべし大いに抱くべし
奔放の男がいのちの限りにうたう情熱の歌

歌人・吉野秀雄とその家族の物語
吉野秀雄(中村勘三郎)は昔ながらの頑固親父で家族を大事に思ってはいるのだが素直になれない
バラバラになりそうな家族を後妻の岩下志麻が何とか繋ぎ止めるのだが、、、

主なエピソード
・回想編、最初の奥さん(八千草薫)が生きていた頃の幸せ家族&岩下志麻との再婚
・長男(中村賀津雄)編、病気で心が蝕まれてしまい発狂
・次男(竹脇無我)編、外人の女とつきあうため家出する
・長女(北林早苗)編、後妻の岩下志麻に馴染まない、その後大人になり和解
・友人&教え子、三木のり平や緒形拳が何度か登場

【感想】
そんなに面白い内容ってわけでもないけど悪くはなかったと思う
劇中何かと歌が詠まれたりするのは「智恵子抄」と似てる

同じ文芸ものではあるけど「智恵子抄」よりはくだけた感じ、コメディっぽいところが多いのが見やすくて良かった

印象に残ったところ
・中村勘三郎のオヤジっぷり、ダメ人間寄りだけど人間味があって良かった
・志麻さんの美しさ! 凛としたお姿が素晴らしかった

・中村賀津雄の浮いちゃうくらいの顔の濃さ
・スェーデンのガールフレンド、普通にかわいらしかったし、カタコトが絶妙で良かった
・八千草薫と中村勘三郎の濡れ場
死ぬ前に思い出エッチって、、、生々しくてなんか嫌だったなー

・まとめ
歌人・吉野秀雄についてなんとなく勉強になった映画
劇中緒形拳が演じてたのがあの「江分利満氏」だったってのもびっくり

ラストはこれで終わり?ってなったけど、現在進行形の実話ものっぽいから仕方ないか(吉野秀雄が死んだのが1967年、劇中狂った長男は1972年に自殺らしい)
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