歌人吉野秀雄が描かれたこの作品を、本作の舞台でありロケ地である吉野秀雄の自邸で見るという、この上ない贅沢な時間を過ごした。

八木重吉

妻に先立たれた歌人が、後妻や3人の子供と触れ合う姿を描く映画。面白くは観れたけど、物語が平板な感じがした。

主人公の人物像あるいは考え方が、リベラルな面もあるのに堅すぎるところがあって、正直よく分からなかった。交合がこの映画のキーワードでもあると思うが、これについても生徒に主張するわりには、息子の恋人には手厳しい。結局、家族の問題の多くは主人公の弱さや臆病さに依るということだよね。