ひろ

ハート・ロッカーのひろのレビュー・感想・評価

ハート・ロッカー(2008年製作の映画)
3.9
2009年のアカデミー賞で9部門にノミネートされ、作品賞を含め6部門を受賞した戦争映画

監督はキャサリン・ビグロー。女性初のアカデミー賞監督賞を受賞した

ひたすらドンパチ、アメリカ万歳みたいな戦争映画と違って、戦争における兵士の様々な心理状況を描いたサスペンス・ドラマになってるのは面白いね。

まあイラク戦争自体アメリカが引き起こしたんだし、フセイン統治下での弾圧でイラクから逃れてた過激派が、フセインがいなくなった途端にイラクに戻って治安が悪化したのもアメリカのせい

そういう背景があるだけに、イラク戦争関連のアメリカ映画にはちょっと冷めちゃうけど、爆弾処理班で見えない敵との戦いみたいにしたのは効果的だったかもね。

女性監督の作品って、映像に女性らしさとか出るのに、キャスリン・ビグロー監督は硬派っていうか男前な監督だね。

主要キャストを無名な俳優にしたのはよかった。
そして、少ししか出てこない脇役がやたら豪華

ガイ・ピアーズ、レイフ・ファインズ、デヴィッド・モースとかがちょい役だなんて

2009年のアカデミー賞の賞レースを席巻して、大作SF映画「アバター」との一騎討ちとまで言われ盛り上がった。

「アバター」のジェームズ・キャメロン監督とキャサリン・ビグロー監督が元夫婦だということから、夫婦対決としてもメディアが飛び付き元妻のキャサリンが、作品賞と監督賞を受賞して勝利した形になった。

「ハート・ロッカー」サイドの不正が発覚したり、とにかく賑わったアカデミー賞。
日本のマスコミは、既に大ヒットしていた「アバター」をやたらプッシュしてたけど、最初から「ハート・ロッカー」が受賞するのは目に見えてたのに

「スター・ウォーズ」しかり、大作SF映画は賞には縁遠いし、最新技術使った映画とかは後に評価されるのが常。

大金使った「アバター」に対して、低予算でイラク戦争を扱った社会派ドラマってのはアカデミー好み。

過去の傾向で大体受賞作って分かるよね。(「タイタニック」みたいな何で?ってのもあるけど)

個人的には「第9地区」みたいなB級SF映画に受賞してほしかった

アカデミー賞って日本公開前の作品もノミネートされてるけど、全部観てから予想したいもんだ。

まあ受賞してから公開した方がお金になるんでしょうけど
ひろ

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