ゴン吉

遥かなる山の呼び声のゴン吉のレビュー・感想・評価

遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)
4.0
訳ありの男と酪農家の母子家庭の交流を描いたヒューマンドラマ。
山田洋次監督と朝間義隆が脚本を担当し、高倉健と倍賞美津子が共演。

北海道中標津上武佐の母子家庭(倍賞美津子、吉岡秀隆)が営む酪農牧場が舞台。
ある春の豪雨の夜に、道に迷った男(高倉健)が一晩泊めてくれるように頼みこんでくる。
その直後に牧場の牛が産気づき、男も手伝い無事子牛が生まれる。
翌日、男は旅立っていくが、夏に男が再び訪れ、住み込みで働くことになるが……   

北の大地の四季を通して、息子を抱えた未亡人と訳ありで朴訥な男との擬似家族がしみじみと描かれており微笑ましい。
いかにも北海道らしい作品です。
山田洋次監督が脚本を担当し、倍賞美津子、渥美清、吉岡秀隆、武田鉄矢らが共演しており、「男はつらいよ」や「幸福の黄色いハンカチ」の息の合ったメンバーが集結していて感慨深い。
題名はアメリカ映画「シェーン」の主題歌「遙かなる山の呼び声:The Call of the Faraway Hills」から取ったそうですが、本作品における”山の呼び声”が分からなかったのが残念。 
ラストは切ないようでうっすらと希望が持てるような感じで上手く纏めてます。

2022.2 BSテレ東で鑑賞  
第4回 日本アカデミー賞にて最優秀脚本賞、最優秀主演男優賞、最優秀主演女優賞、最優秀音楽賞を受賞(1981年)
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