さすらいの旅人

続悪名のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

続悪名(1961年製作の映画)
3.2
大映京都クラッシック映画。日本映画専門CH録画。
悪名シリーズ(16作品)の2作目。スタッフは1作目と同一。
勝新太郎(朝吉)と田宮二郎(モートルの貞)の黄金コンビは快調。ヤクザから足を洗うはずであったが、逆に縄張りと子分衆を持つことになった苦悩の物語。朝吉の軍隊への召集やモートルの貞の死など波乱に満ちた展開。
作品の出来としては前作に比べ、迫力に欠けるように思えた。
撮影の宮川一夫は黒澤、溝口、小津などの巨匠の作品を数多く撮っており安定の出来映え。今回、ラストでモートルの貞が雨の日にチンピラに通りがけに刺されるシーンは、キャメラは真上であり、雨と傘以外は何もないアングルは、シネスコの構図を含め神がかり的に素晴らしかった。
たまには古い映画もいいものだ。