yusukepacino

罠のyusukepacinoのレビュー・感想・評価

(1949年製作の映画)
3.7
子供の頃からボクシングが好きで観戦していて何年も前から応援している井上尚弥選手の白熱の試合を観た後にボクシング映画が観たくなり選んだこちら。
ロバート・ワイズ監督の初期作品。随分と昔から色々ボクシング映画を観てきたが本作はその中でもクリーンなものではない方。
スポーツで度々起こる八百長をテーマに諦め切れない35歳のベテランボクサーの奮起と心配で試合を観に行けない妻とその妻の反対を押し切って独り闘う夫の愛ある関係を描く。
この仕組まれた試合を試合終盤になって知らされた末の決断。3Rの激闘の果ては。
黒い金が動く世界。ボクシング経験者のロバート・ライアンが的役。72分の上映時間と同様の時間が劇中に流れる演出が素晴らしく幅広く作品を撮っていくことになるロバート・ワイズ監督にはすでに完成された才能を感じる。
彼は後年ポール・ニューマン主演で『傷だらけの栄光』というボクシング映画を撮るのだがそちらも昔観てかなり良かったと記憶する。
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