桃

髪結いの亭主の桃のネタバレレビュー・内容・結末

髪結いの亭主(1990年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

理容師の女性に強く惹かれるアントワーヌ。
彼の素朴な少年時代と、美しい妻マチルドとの幸せな結婚生活と、行き来しながら描かれる。
1991年の映画?と思えないくらい映像が綺麗。
ガラス張りでふんわり陽が入る理容室は、夢のような生活を甘く描いた愛の巣。
あり得ないでしょってくらいずっと一緒に居て、お客さんが居ても窓から見えようとも愛撫やセックスをする2人。
外に出ることもほとんどなく、若干共依存的になっていく。
恋人に求められること喜び、というのは理解できるものの、そこに価値を置き過ぎて、愛は行く末を失う。
ラストは予想出来ていたものの、どうか別の結末をと願わんばかりだった。

知らなかったんですが、邦題の「髪結いの亭主」はちゃんと意味があって、江戸時代の女性理容師の生計に頼り、養われる男性、現代のヒモのことを指すそう。
読んで字のことを表す映画だったと。

亭主はとことんダンスだけだったけれど、それなりにダンスも役に立っていた。
桃